寒い日には、温風を当てて温めてからの手渡しだ。
日本のGMSの店内は樹脂製の床材を使っているために滑りやすく、そのために雨の日などは「床が滑りやすくなっておりますので、足下にご注意ください」とアナウンスしているが、何で客が命がけで買い物をしなければならんのか、と思うほどの配慮のなさを感じる人も多い。
ところが、W社では店内をタイル貼りにしている店あり、コンクリートのままのものあり、木製ありと顧客の反応を見るために色々な試みをしているようだ。
日本では当たり前のきめ細かい配慮もなされている。
ミートはスライスまたは小さくカットされ、日本人が買いやすいようにしているし、鮮魚の種類も驚くほど多い。
しかも、アメリカでは野菜、果物などは種類が豊富で熟度や鮮度管理も進んでいるから、この管理法をそのまま持ち込んでいた。
考えてみれば、日本と米国の消費者の嗜好はそんなに変わっていない。
アメリカ人は、いまではヒスパニック系が持ち込んだ唐辛子スパイス系のスナックがすっかり定番になっているように、日本では潰物の生産量ナンバーワンの地位にはキムチが就いた。
ともに唐辛子系嗜好。
しかもアメリカ流の味付けには若い人ほど違和感はない。
ロープライスであってもセルフなどもってのほかで、レジには袋詰めをしてくれる専門のスタッフがいる。
だから、運悪く手間取る客のレジに並んでしまい、隣レジ客はどんどん通っていくのに歯ぎしりする……という経験をした人は多いが、こうした日本のGMSによくある不快感を抱くことはまずない。
優先的に回してくれるからだ。
驚くのはセルフサービスーレジだ。
客自身が自分で商品のバーコードレジに読み込ませ、現金かクレジットカードで支払う。
これならイライラする待ち時間もナシ。
店員も買いまちがいなどに対応するだけで、品物の袋詰めをやってくれるからスピーディーだ。
コップを床に投げ落とす店員の「10フィート対応」。
クリークに「このコップは割れにくいと商品表示されているが本当に大丈夫か」と聞いたところ、このコップをさっと取り出したクリークが、いきなり床に投げつけるではないか。
一瞬、この従業員がキレたかと思わせるが、大丈夫な品であることを証明してみせたのだ。
口で言うより具体的にやってみる。
論より証拠というわけだ。
これは「顧客の期待を超えたサービスを行うこと」のWトンの教えの体現である。
折れてはならないノコギリが折れれば、当然交換か返金してくれる。
この返品・返金制度は、イオンでも「まずい」と感じた食べかけのアンパンすら返品に応じ、交換してくれるようになったが、ずっと以前から行ってきたアメリカ流の顧客サービスだ。
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